古い住宅はフルリフォームで新築同様に変わります
古い建物は、耐震性や断熱性が乏しく、住みにくい面があるでしょう。しかし、フルリフォームによって住みやすい家に変えることが可能です。
まず、壁については、薄いサイディング等の素材をパワーボードといった頑丈な素材に取り替えると、耐震性や断熱性が格段に上がります。
パワーボードを使う場合、既存の壁の上から貼り付けてもかまいません。四面をパワーボードで囲めば、耐震性や断熱性だけでなく、防音性も向上します。また、窓をペアガラスに替えると、さらに断熱性と防音性が高まるでしょう。
耐震性を高める方法としては、柱を鎹で繋ぐリフォームも有効です。鎹にダンパーといった緩衝材を使えば、制振機能が向上し、地震が起きても揺れ自体が小さくなり、建物へのダメージを減殺できます。屋根のリフォームも重要です。
スレート瓦のような屋根は、経年劣化により雨漏りの原因になりやすいことから、フルリフォームで取り替えることが望ましいのです。
屋根のリフォームは最もお金がかかりますが、雨漏りが建物に及ぼすダメージを考えると、フルリフォームの際に屋根を省くことはできません。
古い家の屋根には、陶製の瓦を積んであるタイプも見られますが、このタイプは屋根に土を乗せてその上に瓦を敷いているため、地震の際に屋根の重みが倒壊を招くこともあります。したがって、土や瓦を全て下ろして軽量の屋根に替えることが望ましいでしょう。
それから、扉が古い木製やアルミ製の素材だと、防犯性や断熱性の面で劣るので、交換が必要です。厚みのある頑丈な扉に替えれば、空き巣の侵入を防ぎ、室内の温度を保てるでしょう。
浴室やトイレのリフォームも考慮しましょう。浴室の壁と床はカビが発生しにくい抗菌仕様の素材に替え、水道はお湯と水が別々の蛇口ではなく1つのレバーを左右に動かすだけで温度調節できるタイプにした方が効率的です。
トイレは、タンクレスタイプなど空間を広く使えるようリフォームすれば、トイレ内に洗面台を設置するスペースが生まれて使いやすくなります。